「保育園って知ってる?」と聞けばそれがどんな施設なのか、小さな子から大人まで、多くの人が「知っているよ」と答えるのではないでしょうか。
でも保育園の日々ってどんな毎日なのか、その中を知っている人は本当にひと握りではないかと思います。
このシリーズでは、今年の春まったくの異業種から、東京児童協会にやってきた新人職員が見た「保育園」のリアルな日常をお届けします。日頃なかなか知る機会がない「保育園ってこんなところ」「東京児童協会の園児たちが過ごす毎日」をお伝えしたいと思います。
園内でよく聞くフレーズ
東京児童協会の保育園、園内でよく耳にするフレーズがあります。
「何にする?」
「どっちにする?」
「自分で決めてみよう」
このように先生が園児に選択を問うシーンをよく見かけるのです。
例えば公園のお散歩に行くとき。
水筒を持っていく園児と持って行かない園児がいることに気づきました。
「持っていない子は水筒を忘れたんですか?」と先生に聞くと
「お散歩に出るとき、持ってきても持ってこなくてもいいんです」
と教えてくれました。
(勿論、先生は大きな水筒でみんなの飲み物を持っていきます)
小さなことではありますが「持っていくor持っていかない」
これを園児たち本人に選ばせるのです。
自分で水筒を持っていけば、水筒を持ち運ぶ手間がある。でも飲みたいときに飲める。
水筒を持っていかなければ手ぶらで歩くことができる。でも飲むタイミングは先生にお願いして注いでもらうとき。
些細なことではありますが、東京児童協会の園児たちはこういった選択を日々園児自身がしています。
(写真は子どもたち自身が自分で支度している様子)
「自分で決める」ことは、尊重されているということ
保育士の先生たちは複数名の園児を見ているので、正直右にならえで同じく管理するほうが簡単かもしれません。
でも、先生たちは子どもたちに「自分で選べる」「自分で決める」という経験を与えてくれているのです。
そして先生からそのような声掛けをしてもらえた子どもたちは、自分の選択が尊重されている。ということを体感しているのだと思います。
先生たちの問いかけはいつも的確。
そして声掛けの裏側に
「あなたの選択を尊重するよ」
という愛がこもっていることをいつも感じます。
このようなことを体験し、生活の中で選択する大切さを知る。このようなことを体感として伝えてくれるのが保育園なんだなと感じる毎日です。